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- 録画の視聴権(無期限に見れます)。
- スライド資料のPDF版。
今回は、緊急事態条項を取り上げます。これは現行憲法にはない条項です。国家が危機に陥った時にそれに素早く対処する権限を政府に与えることを決めておこうというものですが、それ自体が憲法の危機でもあるという一種のパラドクスが内在しているややこしい話です。国家の危機も憲法の危機も避けたいものですから、簡単に正か否かを問えず、こんがらがった議論になりがちです。ナチスによってドイツの憲法体制が合法的に崩壊したからくりに緊急事態条項という概念が大いに関係あることはよく知られてますが、そうならないためにはどうすればいいのかを考えます。これはかなり広範に議論されているので、これだけ参加したいという人のために、単発で参加できるようにしました。
大沼 –
古舘伊知郎さんと長谷川恭男さんののVTRが見られて良かったです。
権力の集中についても前回まで同様、縛りの向きが逆さまで、よっぽど気をつけて運用しなければならないと思いましたが、今の政権が決定していく現状に頭を抱えてしまいます。反対の声をとにかく上げていくしかない。
毎回、映像や文献の内容、使うタイミングがとても見やすい構成で、理解が追いつくように感じられてありがたいです。次回も濃い内容に期待しています。
ライブ参加者 –
よしさん、今日もありがとうございました。
緊急事態条項。これまでの回でも色々な危機について怖さを感じていましたが、今日は特に改めてこれからどうなっていくのか不安になりました。
最近、高校時代に読んだ本はほぼ全て忘れていることに気付いたのですが、アウシュビッツについての映像を見て(最初の少しだけ)、家にあった「アウシュビッツと私」ほかアウシュビッツ関連の本をいくつか読んだことを思い出しました。小学生の頃、沖縄戦の写真を見たときと同じように、恐怖と衝撃がしばらく抜けなかったことも思い出しました。そんな悪夢のような時代に日本がまた突っ込んでいくのではないかと、現在の状況に暗澹たる気持ちです。
日本が、日本国憲法という最も先進的な憲法のひとつであった憲法を戴きながら、再びファシズムの道を進むことになったのは、永久条項を明確に規定せず、人々がそのことを認識できず、永久に変えてはいけない部分を根こそぎ変更され、それを許したことが原因です、と後世の人々に総括されそうだな、と今日のLIVEで思いました。
よしさん、ありがとうございました。お疲れ様でした。
萩原伸一 –
論理構成や順番がとても良いですね。マッカーサーに押し付けられた、と言う響きが受けるのでしょうか。外的作りに必死の韓国と50歩100歩の拙い議論には辟易ですね。
今回憲法の危機を論ずるのに、人権の歴史や各国憲法等に遡ってきちんとレビューして頂きましたが、ワイマール憲法とヒットラーの独裁を理解・評価するには兵器や戦法の近代化により大量殺戮が可能となった泥沼大戦の始まりとしての第一次世界大戦と此処で最終的に異常な賠償請求(ドイツがこれを完済したのは2010年!)、英国チャーチルによる国際法違反の大陸封鎖による飢餓で新生児死亡率が50%にもなった国民感情、英雄ヒンデンブルグの好戦的老害で、ヘイトリング停戦工作で合意出来た筈なのにウィルヘルム2世の怒りに対抗した上に、完膚なきまでにドイツを潰せると思ってそう対応した英米に対しても、将に「貴方達は阿修羅(ヒトラーでなくても怒りに燃えたリーダー)が出てくるのを知っていた」と言うべき。歴史上は勝てば官軍だが戦争に善悪はない、単に民を地獄に落とすだけ。平和と人権を尊重する文化は堅持すべき。
杉下 麗 –
自民党改憲草案を「一見、無害なように見えてチェック機能が甘い」というドライアー教授の言葉が象徴的だと思います。ザルのような甘いチェックで独裁に持ち込む意図が明らかに示されています。
現行憲法に永久条項が明示されていない理由は、これが作られたときは性善説と戦争に対する反省によって日本が独裁に向かうことはないと信じられていたのかもしれません。今になってそれを自民党が利用しようとすることを許してはいけない。
自民党が各国憲法の背景を読み解く能力を持つか疑問ですが、条文の隙間をついて都合のよい改変を押し込む狡さはあります。彼らの思いどおりに改憲させてはいけません。自民党による改憲は何としても止めなければならない、その思いを強くした2時間でした。
翔空 –
ドイツはワイマール憲法の教訓に基づいて、ボン基本法という「何重にも人間によって悪用されないように歯止めを作って形成されているもの」を作ったことが良く解りました。
それを踏まえて、自民党の憲法改憲案がどのような歯止めを持って作られているのかを検討する必要があります。
次回も愉しみにしています。
ありがとうございました。
MK –
今回も憲法の講義ありがとうございます。緊急事態条項の恐ろしさを痛感しました。初めの頃は流石にこのズタボロ国家が国民を戦争に導く事など出来ないと思っていましたが、今の異常さを考えると現実になるかもと思うようになりました。その際この緊急事態条項がどんな力に変わるか分かりました。一点集中は日本のお家芸です、恐ろしいです。私は知らなかったと嘯く事のないように、大変でも社会の行動を見つめて流されず全体主義にならない様に批判していけたらと思います。それには先ず学ぶ事になりますね…
け~たん –
今回も、現状の怖さが身に沁みる内容でした。まずは、この憲法リテラシーを多くの方に観ていただける様、自分にできることをやります。
ライブ参加者 –
緊急事態について、分かりやすく紐解いていただいたので、かなり理解が進んだと思う。現行憲法に入っていないのは正解だと思った。
Koichi IITAKE –
ドイツの事例など、痛い過去を持つ国の取り組みは大変参考になりました。緊急事態を想定して時代の要請に対応しつつも、憲法の根幹が損なわれることがないよう、しっかり対策をビルトインさせていました。それに比べ、日本の議論の薄っぺらさが嘆かわしいです。かつて報道ステーションで活躍された古舘伊知郎さんの鋭い切り込みは、そのレトロ感が懐かしい一方、そうした問題意識が今の新聞やテレビに不在なのが、これまた嘆かわしく思いました。ならば、お世話になっているこの「憲法リテラシー」も含め、自分たちで学んでいく必要を強く感じます。家族や友人にも「このままではまずい」と語りかけ、問題意識をどんどん共有していきたい。時間はありません。急がなくては!
ライブ参加者 –
バブル崩壊後30年、日本はリストラ、コストカット、リエンジニアリング等やりました。
銀杏並木伐採問題、国立科学博物館「#地球を守れ」活動。新聞、ネットで驚かされる。人間らしさ、暮らしの豊かさはすっかり捨て去られしまう、いろんな情報を摂取しています。
上流社会、上級国民の生存戦略は大きくこの30年に変革したと思う。地域の解体、東京一極集中、コロナ禍の公共圏の破壊を加速して日本全土がいまあるように思う。
小学生の子供達に将来の夢、(男子)「将来何になりたいか」と聞くと「会社員」だそうです。野球、やサッカーてはないんです。中学になれば男女ともトップは「会社員」だそうです。
気持ち悪いです。あこがれがないんですね。
目の前のゴールに最短距離で近づく教育か今の学校教育ではないのかと思います。
物質的自然の中に住んで自分の肉体との働きが会社員という思いの個人なのだ、自己の為にする匂いでふるまう、日本は滅びそうです。
自民党改憲案が今日に及んでくるのは、さびしいかぎりです。勝手に生まれて死ぬわけで
憲法9条を改憲などと驚かされる。
素晴らしい何が消える。
わからなくてとても難しい問題です。
ありがとうございました。